PTアシスタントの扱い 2

PTアシスタントと聞くと、文字通りPTの手助けをすると思うかもしれませんが、実際は治療自体を任せることも多いです。たとえば、新規の患者さんの初期評価はPTがやりますが、そこで運動療法や物理療法が必要な場合は、PTアシスタントに指示して実施してもらいます。何か問題があったり、再評価が必要だとPTが対応します。その他、PTが一人では診られないくらい体格が大きい患者さんの場合は、トランスファーを一緒にやったりします。

ここで強調しなくてはいけないのは、PTの指示でアシスタントが患者さんを診るということです。病院や施設などは広いので、PTの見えないところでPTアシスタントが動いています。実際にアシスタントが何をやっているかは、わかりません。信用して任せているわけなのですが、ちゃんと自分の意図したことがアシスタントに伝わっているかを確認するのはPTの仕事です。もし、患者さんや家族に訴えられた場合は、もちろんPTの責任になってしまうのです。

さて、私とアシスタントTさんの話です。以前にも書いたのですが、今回はちょっと詳しく。Tさんは中国系の移民で、推定年齢45歳、男性。何となく初めから、自分よりも若くて同じように移民のPTに偉そうに指示されたくない、という雰囲気を醸し出していました。私も自分がアシスタントの時に嫌だなと思ったPTがいたので、アシスタントのへの対応はなるべく丁寧に、でも舐められないように、微妙なバランスに注意していました。Tさん以外にもアシスタントは五名いて、良好な関係を築けていました。しかし、Tさんはやっぱり私のことが気に入らなかったようでだんだん行動がおかしくなってきました。

事件1
患者さんの歩行練習中のこと。私が患者さんを介助して、Tさんが後ろから車椅子でついて来てくれていました。すると、後ろからぶぶッという音が…。まさかオナラ?!幸い患者さんは耳が遠かったのか気づいていない様子だったのでその日はそのまま治療を終えました。他のアシスタントに後日聞いたところ患者さんの前でゲップもしていたとのこと。文化の違いかもしれませんが、他のPT(私よりも年上でベテラン、白人)はそんな話はしていませんでした。きっと私はオナラやゲップをしてもいいレベルなのでしょう。それにしても患者さんに失礼

事件2
患者さんを端座位で介助していた時のこと。座位保持の介助は一人でもできますが、10分くらいしか体力の持たない患者さんでした。座位になってしばらくすると、Tさんの携帯が鳴りました。何で、仕事中に携帯持ち歩いているんだ?たまたま昼休みに使ってポケットにいれたままにしてたのかな?と思っていたら、座位保持介助してしている私を置いて、電話をとりながら部屋を出て行ってしまいました!!えーっいつ戻ってくるの?しばらくして、何もなかったかのように帰ってきました。患者さんの前で文句を言うのははばかられるので、治療が終わってから呼び出しました。

私「あなたのやったこと、あり得ないんだけど」
T「そう?僕はそう思わない。他のベテランPTに聞いてみる」

最初から私のいうことなんて聞かないってことなのね、と思いそれ以上何も話しませんでした。が、上司にちゃんと報告できるように何時何分、こんなことがあって、Tさんがこう言った、と記録に残しておきました。

事件3
患者さんからTさんに起立練習を強制された、と報告を受けました。その患者さんは上記の座位保持練習をしていた患者さんです。もちろんまだ起立練習なんてできません。無理やり手すりをつかまされ、Tさんが患者さんの体を持ち上げて起立練習(のようなもの)をしたとのこと。この時、私の怒りはMAX今までは、実際に患者さんに危害が及んでいませんでしたが、一歩間違えば怪我していた可能性もあります。これだけは我慢できず、Tさんに「あなたのしたことは間違っている。今から上司に報告にいくから」と告げました。今回は自分の記録ではなく、実際にカルテにことの次第をTさんの名前を入れて書き込みました。何かあった時に、私の指示で起立練習をしたのではないことを記録しておきたかったのです。

このTさん、上司の計らいで私の担当の病棟から外されました。

それ以降は、こんなアシスタントに出会っていませんが、アシスタントに頼んだことはカルテなどになるべく細かく記載するようにしています。

んー、やっぱり難しい。

この記事へのコメント

masa
2015年05月29日 23:51
はじめまして。海外の理学療法士について調べていたところ、偶然ブログを拝見させていただきました。突然申し訳ありません。私は日本で理学療法士免許をとり現在フィリピンへ語学留学に来ているものです。英語のスキルを高め、海外で再就職したいと考えているのですが、ブログにカナダのアシスタントは特別な認定がいらないという記事を拝見させていただきました。私が英語を勉強しているのは、2020年の東京オリンピックでトレーナーや医療従事者の簡単な通訳ができればと考えており、フィリピンで基礎英語をしばらく学んだ後、現場でしばらく働きたいと考えています。カナダでPTアシスタントとして働くことは可能でしょうか?よろしくお願い致します。
waldo
2015年05月30日 02:27
masaさん
はじめまして。コメントありがとうございます。日本で理学療法士をしていたならば、カナダでPTアシスタントとして働く事はできます。ですが、一番の問題は就労ビザです。雇用主からのビザサポートが必要ですが、就労ビザを持っていない人をわざわざ雇ってくれるほどカナダの景気はよくありません。語学留学先をカナダにすれば、学生ビザから、卒業後就労ビザへ切り替えができるかもしれませんがこれも通った学校や年数によって変わってきます。

それから、オリンピックで通訳をされたいということですが、どういう仕事なのでしょうか?会場案内などですか?トレーナーなどは各国から選手達と一緒に来るのであれば、通訳は必要ないように思ったのですが。興味があるので教えてください。
masa
2015年05月30日 09:19
返信ありがとうございます。ワーホリビザでは困難なのでしょうか。初歩的な質問で申し訳ありません。
オリンピックに関しては、どうにか関わりたいと思っており、まだ情報収集をしている段階ですが、http://www.sankei.com/life/news/141109/lif1411090015-n1.html 先ほどの情報に関してはこの記事を読んでの私の憶測です。"派遣"というワードもあったので、オリンピックに関してもこの類の病院が起点となるのではと単純に思った次第です。曖昧な情報ですみません。2016年にJOCから募集があるそうです。ボラティアに関してはネット上での募集だと思いますが、仕事に関しては各団体組織に委託があるのだと思います(既にされていると思いますが)。私は東京に全くコネクションがないため、早く東京で仕事をした方がいいと、そうも思うのですが、英語力も中途半端なためオリンピック以降のことも考えるとギリギリまで自分のスキルを高めようと思っています。個人的な話になり申し訳ありませんが、そういうタイミングで今回ブログを拝見させていただき、とても大きな刺激になしました。ありがとうございます。
waldo
2015年05月30日 21:02
masaさん。
ワーキングホリデーなら確かに働く事はできますが、申請条件や職場環境など制約があったように思います。私は申請したことがありませんので詳しくはhttp://www.cic.gc.ca/english/work/iec/index.aspをご参照ください。

医療通訳に関しては興味深いですね。医療や言語の知識だけでなく、「通訳」のスキルが必要な難しい仕事ですね。。私も最近通訳のお仕事をさせてもらいましたが、日本語に訳しづらい表現や、文化的な背景なども含めて説明するのにとても苦労しました。Masaさんの最終的な目標が医療通訳になることなのであれば、日本で通訳の専門学校に通うなり、独学で勉強されるのが一番近道のように思います。

オリンピックに関わる仕事がしたいのであれば、PT協会のスポーツ部門などに問い合わせてみてはどうでしょう?

それとも、カナダで臨床をやってみたいというのが目標なのでしょうか?



masa
2015年06月01日 23:08
PT協会に問い合わせてみたいと思います。アドバイスありがとうございます。

私はオリンピックが終わった後は、地元に(鹿児島)に帰り、予防医学に関係する取り組みを地域でできたらなと思っています。オリンピックは誰もが知っているイベントなので、私の今後行いたい活動でも必ず意味のあるものになると思っています。オリンピックに関わる残り5年の間で、海外で臨床経験もしくは徒手技術を学びたいのですが、早く帰らないとオリンピックに関わる仕事がなくなってしまうのではとも思い、悩んでいるところです。そこで、カナダのアシスタントが特別な認定がいらないということを知り連絡させていただきました。

貴重なアドバイス本当にありがとうございました。また、とても貴稀
waldo
2015年06月02日 02:05
masaさん

海外での臨床も良い経験だとは思うのですが、カナダのPTアシスタントの仕事が将来オリンピックの仕事に役に立つかはわかりません。職場によっても違うのですが、例えば、私が外来のアシスタントをしていた時はひたすらホットパックを作ったり、治療台の清掃をしていました。

オリンピック後も鹿児島で働きたいということですし、オリンピック関連の仕事も日本でコネを作った方が確実な気がします。

オリンピックの仕事の夢が実現するといいですね。頑張ってください。
masa
2015年06月02日 17:52
Wifi環境が乏しく、失礼な文末となり申し訳ありません。応援していただきありがとうございます。カナダの環境は存じていませんがwaldo様もお身体に気をつけて頑張ってください。またブログは他の内容も興味深いものばかりです。今後も読ませていただきたいと思います。本当にありがとうございました。
waldo
2015年06月02日 18:51
masaさん

更新頻度がまちまちで申し訳ないですが、興味を持って読んでくださる方がいると思うと励みになります。

また気軽にコメントしてください。フィリピンの生活も体に気をつけてくださいね。

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